仕事・転職

【厚生労働省が動いた】究極の個人戦時代、「副業社会」到来。

 

2018年、国策として働き方改革を推進したり、大手企業が続々と副業を解禁し始めました。この記事では政府から公式発表されている資料を元に「副業社会の到来」について解説します。

 

副業を持っている人の所得別割合

 

まずは厚生労働省から出ているコチラのデータ。

 

意外かもしれませんが、副業している人は年収1000万円を超える人の割合が高いのがわかります。一方、普通のサラリーマンくらいの年収帯が最も割合が低いというデータが出ています。

未だに副業禁止が根強い就業規則の影響でしょうが、もはやそんなこと言ってる場合じゃないのが現状です。

 

「浮気せずに本業に集中しなさい」という趣旨の就業規則なわけですが、どんなに集中したからって会社は1ミリも生活保障はしてくれなくて、生活の部分においては全て自己責任だ、ということだけは念頭に置いておかなきゃなりません。

会社と一蓮托生なのは創業者と役員だけです。

職業選択の自由っていうけど、就活も転職も選択肢が狭すぎる件。 ちょっと調べ物をしていたら「職業選択の自由」という言葉が目に留まりました。 第22条だそうで、「何人も公共の福祉に反しない...

 

副業の在り方の変化「副業2.0」

 

次も厚生労働省からの資料。従来の副業を「副業1.0」、昨今の変化してきた副業を「副業2.0」として比較しています。その上で、社会的に副業2.0が拡大してきていることに言及しています。

 

副業2.0が拡大している背景として、3つの理由が挙げられています。

① 副業を解禁する企業が増えつつある
② 副業などパラレルワークをやりたい人が増加している
③ 仕事をパラレルワーカーに発注する企業が出始めている

 

大手企業の副業解禁事例

 

もうちょっとリアルなところで、実際に副業を解禁している実例を見てみましょう。

 

と、各社様々なルールの元、続々と副業を解禁しています。僕が人事部にいた時の経験則も含めてこれには次のような理由があると考えられます。

終身雇用の崩壊

変化の激しい情勢の中で、これまで展開してきた事業で収益を上げ続けるのは難しい環境なのは間違いないわけで、これまでと同数の社員を雇用し続けることや、同水準の給与支給が困難になる可能性が高まってきています

年功序列の崩壊

こんなに頑張っているのに会社は評価してくれない!とか、うちの会社は頑張っても全然昇給しない!なんて話をよく聞きますが、実は的外れな不満です。

給料の源泉は会社の売上(=収益)であって、個人の努力だけでは昇給しません、というか、できません。そもそも会社が前年比で増収していなければ昇給に回せるお金が無いのです。

勤続年数に比例して昇給される、という年功序列システムは、会社も存続年数に比例して収益を増加させ続けなければ機能しないわけですが、1の理由でそれがとても難しい情勢だということです。

セキュリティやコンプライアンスに厳しい金融業界である新生銀行でさえも、これを理由に副業を解禁しています。この意味がわかりますか?

 

なかなか昇給しないという状況、それどころか個人が成果を上げていても会社自体の収益が下がっていれば減給せざるを得ないという状況になった時、不満を募らせた社員は当然退職することになります。

このスパイラルが始まると、次はこうなります。

ステージ1:慢性的な人手不足に陥る

ステージ2:業務量は変わらないので、残った従業員の業務量が増える

ステージ3:残業が増え、不満を持った社員が次々退職するという悪循環

ステージ4:企業としての競争力はどんどん先細っていく

ステージ5:最終的にはサービスの提供自体が困難になっていく

 

給料不足を解消するために

 

ここで悪循環のトリガーになっているのは給与面ですが、自社で昇給が難しいと判断した場合、手っ取り早く従業員の収入を上げる方法としても副業は有効です。

将来的な離職の連鎖を予防する意味でも、副業を解禁しておくことで従業員の収入を担保しよう、ということですね。

「労働×労働」はいずれ詰む

もし自分の会社で副業が解禁されたとして、自分だったら何をするでしょうか?副業する、となったとしたら、どんな仕事をチョイスするでしょうか?

2018年現在、多くの人が副業でやっていることは「バイトの掛け持ち」だというデータが出ています。僕の感覚では、これを副業と呼ぶには色々と無理があります。

note で詳しく話しているので、もし興味があれば読んでみてください。

https://mane-talk.com/hukugyou-hajimekata/

 

※出典:NEWS PICS

 

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