仕事・転職

【体験談】大企業に就職・転職してもスキルが伸びない話|神話崩壊

・やっぱり就職するなら大企業がいいのかなぁ

・今は中小企業、次は大企業に転職したいな

・実際に大企業に就職(転職)した人の話を聞いてみたいな

 

こんな人に向けた記事です。

 

筆者の僕は、ベンチャーから大企業まで一通り在籍してきて、今は独立してとても平和に暮らしています。

なお、僕の転職キャリアは以下の感じです。

  • 大企業(3,000人以上)
  • 大企業(2,000人以上)
  • ベンチャー(30人ちょっと)
  • 中小企業(200人ちょっと)
  • 上場中小企業(1,000人以上)
  • 独立 ← 今ここ

参考:gakuのプロフィール

後半3社では人事部だったので、大企業から転職しようとしている応募者ともたくさん面接をしてきました。

 

いろんな規模の会社に勤めて、いろんな応募者と面接してみてわかったことは、「大企業はマジでスキルが伸びない」ということと、「大企業からの転職は案外難しい」ということです。

タイトルにもある通り「大企業安定神話」はオワコンで最適解ではない思ってまして、「今は個で稼ぎ、個でスキルアップする時代ですよ」というスタンスです。

大企業をディスることが目的じゃありませんのであしからず。

大企業に就職・転職してもスキルが伸びない話

もちろん全員がそうだとは言いませんが、マネジメント職以外は割とキツイと思います。

僕は大企業からベンチャーに転職したので、その時に感じたギャップやキツイと思ったことをまじえて解説してみます。

先に結論を言うと、大企業よりもベンチャーに居たころの方が圧倒的に成長できました。

大企業の業務は細分化されすぎ問題

大企業は良く言えば「その業務のスペシャリストを目指せる」と言えますが、部署の末端や中途半端なポジションで長く勤めてしまうと「市場的に微妙な人材」になってしまいます。

どう微妙かと言うと、以下のような感じです。

  • 大企業の人事部で、社会保険のスペシャリストになった
  • 別の大企業の人事部では「福利厚生全般」を扱うので、社会保険だけできても使い物にならない
  • 中小・ベンチャーでは業務範囲が広いので、社会保険だけできても使い物にならない

こういうことが割とよく起こります。

つまり、「今の会社の歯車としてしか機能しない人材」になりやすいということです。

補足:大企業・中小企業・ベンチャーの業務範囲の違い

企業規模が小さくなるほど業務範囲は広くなります。人数が少ない分、細かい役割分担ができないからですね。

人事部なら以下のような感じです。

  • 大企業:総務人事部・人事課・社会保険担当
  • 中小企業:人事部・採用担当(社会保険も含む)
  • ベンチャー:人事担当(人事に係るすべての業務)

どうでしょう、なんとなく伝わりますかね?

スケールの大きな仕事をする=成長できるとは限らない

「スケールの大きな仕事に携われる」というのは大企業ならではのメリットかもしれませんが、仕事の全体像が見えにくいという側面もあります。

特に末端業務を担当していると、創意工夫の余地なんてほとんど無かったりします。

すでに出来上がっている業務フローで仕事をこなしていると、「自分の頭で考えて動く」みたいな能力はなかなか伸びません。

大企業出身者はぬるま湯育ちになりがち問題

大企業は福利厚生、研修制度、利用できる設備、ちょっとした備品など、あらゆるものが揃っています。資金力があるので。

大企業で当たり前のようにあったものが、中小ベンチャーには全く無いんですよね。

いつの間にか「過保護な親に育てられた子ども」みたいになっていて、使っているペン1本の値段すら知らず、コスト意識が低かったりします。

ベンチャーでめちゃくちゃ成長できた話

一方ベンチャーでは、「福利厚生も研修制度もこれから作る」「会議室と休憩室は兼用」「備品は自分で買いに行く」みたいな感じです。(※全部実体験ですw)

この環境は「自分の頭で考え、工夫して動く上、少ないコストで最大限の成果を生み出す」みたいな能力が激伸びしました。

 

スピード感も凄いですよ。

大企業では1つの案を作るのに何度も会議を重ねて、関係部署に打診して、レポートラインに沿っていくつもの決済を取って…なんてやってたんですが、ベンチャーでは社長の思い付き1つでGOです。

「こういう福利厚生あったらいいなぁ。何日で草案できる?」みたいな。

悪く言えば「丸投げ」かもですが、僕にとっては大満足でした。

1つの仕事を最初から最後まで任せてもらえたことで、めちゃくちゃ成長できましたので。

最初の内は右往左往しましたが、その後の転職ではめちゃくちゃ役立つスキルが身に付いてました。

 

大企業で働くよりも遥かに重要なこと|市場価値を高めよう

重要なのは企業規模ではなく、自分の市場価値です。

「市場価値=適正年収」と考えればOKです。

なぜなら、市場価値が高まっていれば転職には困りませんし、年収も上がりやすいからです。

社内で評価される人材ではなく、社会から評価される人材を目指すべきですよ。

重要:今もらっている給料で市場価値は測れない

給料はあくまでも社内での相対評価で、その会社の物差しで測ったものに過ぎず、あなたの適正年収を測る指標にはなりません。

給料は良くて「ちょっとずつ上がる」感じですが、市場価値は違います。

  • ネットショッピングが急速に普及
  • 配送するドライバーが深刻な人手不足なのに、不人気職種
  • 給料を増やして募集する

上記のような感じ。

1つの会社に留まっていると、こういった市場全体の状況変化とは無関係に給料が設定されていたりします。

僕は入社2年目で実績も出しているのに、後から入った新卒の方が基本給が高かったというトンデモ経験があります。

「ああ、給料って頑張りと直結してるわけじゃないんだ」と学びました…。

補足:数分で適正年収を査定する方法

今のあなたの適正年収(=市場価値)を査定する方法として、「ミイダス」という無料ツールがおすすめ。

スマホでポチポチするだけで大体の適正年収を査定してくれるので、一度やってみるといいですよ。(※もちろんPCからでもできます。)

>> 【無料】ミイダスで適正年収を査定する

市場価値を高める方法とは?|3つあります

正解が1つじゃないのでちょっと抽象的な話になりますが、以下の3つです。

  1. 他の会社・業界でも通用するスキルを身に付ける
  2. 自分の頭で考え、工夫して課題を解決するスキルを身に付ける
  3. コミュニケーションスキルを磨く

できる限り具体例を出しつつ、順に解説しますね。

方法①:他の会社・業界でも通用するスキルを身に付ける

たとえば以下のようなスキルです。

  • 紙媒体のライター
    → ライティングスキルは媒体がWebでも通用する
    → メディアの種類を問わず通用する
  • 営業職
    → 対人スキルは講師や接客、人事部など幅広く通用する
    → 業界を問わず通用する

こういうスキルを「職能」と言ったりするんですが、イメージ湧きますかね?

方法②:自分の頭で考え、工夫して課題を解決するスキルを身に付ける

これは先ほども書いた通り。

「自立自走型人材」とかってフレーズ、聞いたことないですかね?このスキルが身に付いていれば、転職市場では割と引っ張りだこですよ。

ビジネスでは、「ゴールは決まってるけどプロセスは問題解決しながら構築していく」という動き方が求められるので、どこの企業もこれができる人材を欲しています。

方法③:コミュニケーションスキルを磨く

抽象的ですよねぇ…スイマセン。

仕事では同僚・上司・お客さん・取引先など立場が異なる人達と、問題なく円滑にコミュニケーションを取れるスキルが絶対的に必要ですよね。

エンジニアだろうが内勤職だろうが、コミュ障はキツイと思います。

補足:伸ばしやすいスキルを見つける方法

誰にでも得意不得意があるので、上記全部を伸ばすのは多分無理です。

じゃあ何を伸ばせばいいのか?

答えは「得意分野」です。

当たり前のことを言ってるようですが、案外みんな自分の得意分野を正確に把握していません。なぜなら、「できて当たり前だから無自覚」という場合が多いから。

 

仮に得意分野を把握していたとしても、もう一つハードルがあります。

それは、その得意分野がビジネスシーンにどう活かせるか?と変換できるかどうかです。

これは自分で考えてもなかなかわからないと思うので、普通に「ビジネス用の診断ツール」を使ったほうが手っ取り早いです。

ビジネス用の得意分野診断ツール2つ

以下の2つです。

精度はストレングス・ファインダーの方が上ですが、グッドポイント診断の方が手軽です。どちらか自分に合う方だけで十分かと。

より詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてどうぞ。僕が実際にやってみたレビューも書いています。

>> 元マイナビ社員が教える「自分に合った仕事」が見つかる診断2つ

 

個人的には「自営系の副業」がおすすめ

市場価値を高めるなら、大企業よりも自営系副業の方が圧倒的におすすめです。

なお、ちょっとだけポジショントークも入ってます。笑

軽く補足:自営系副業とは?

バイトなどではなく、自分自身で運営するタイプの副業のことです。

以下に具体的な自営系副業をまとめているので、読んでいただくと解像度がかなり上がると思います。

>> 副業でサラリーマンを卒業できた僕が教える、おすすめ副業2つ

 

「自営系」の逆は「時給系副業」ですが、これはスキルが身に付かないので市場価値は高まりません。

時給系副業は以下の記事にまとめているので、除外対象として斜め読みしておくといいかと。

>> これだけはやめておけ!おすすめしない副業10選|理由も解説

自営系副業がおすすめな理由4

  1. 他の会社・業界でも通用するスキルが身に付く
  2. 自分の頭で考え、工夫して課題を解決するスキルが身に付く
  3. コミュニケーションスキルが身に付く
  4. 「本業 ✕ 副業」は市場価値が倍速で高まる

「市場価値を高める方法」で書いた3つが高水準で身に付きます。

理由①:他の会社・業界でも通用するスキルが身に付く

どんな副業を選ぶかにもよりますが、自分で幅広い仕事をする必要があります。

  • 大企業:営業なら営業活動に特化
  • 自営系副業:サービス作り、集客、品質管理、企画…などなど

大企業の特化型業務よりも、一段上の上流スキルが身に付くのは一目瞭然ですよね。

上流工程ができるということは、中流も下流もできるということなので、どんな会社のどんな階層の業務にでも適応できる力が身に付きます。

理由②:自分の頭で考え、工夫して課題を解決するスキルが身に付く

大企業は良い意味でも悪い意味でも業務が縦割りで、仕事の進め方や仕組みがある程度完成しています。

大企業の子会社や下請けともなると、「降ってきた仕事を形にするだけ」だったりするので、考える余地も工夫する余地もほとんどありません。

自営系副業の場合、仕事の進め方も仕組みもまっさら白紙なので、考える力や工夫する力、課題解決能力が圧倒的に養えます。

これ、言い換えれば「ミニ経営スキル」だったりします。

経営スキルはすべての業務、すべての階層で役立ちます。

理由③:コミュニケーションスキルが身に付く

大企業の営業ならコミュニケーションの相手はクライアントの担当者が中心、内勤職なら同僚が中心になり、なかなか幅が広がりません。

一方、自営系副業は客層が幅広く、年齢も性別も職業もバラバラ。さらには協力会社やサポーターとの関係構築をする場合もあります。

コミュニケーションスキルを磨くには「多種多様な人と付き合う」のが一番です。

理由④:「本業 ✕ 副業」は市場価値が倍速で高まる

副業解禁後のトレンドは間違いなく「本業と関連性のある副業をやる」か「副業に関連性のある本業に転職する」のどちらかでして、転職の意味合いも大きく変わってきています。

実際に以下のような本がベストセラーになってるくらいですからね。

人生においては、余計なことをやっている時間はあまりないはずなので、効率よく稼ぎ、効率よく市場価値を高めるには理想形だと思います。

 

一瞬だけ番宣です。

当ブログ(まねとーく)では僕の4回の転職経験から、転職のノウハウも網羅的にまとめていますので、需要があればそちらも参考にしてみてください。

>> 失敗しない転職活動のロードマップ|転職活動の全知識

 

ぶっちゃけ、副業が軌道に乗れば僕のように独立する選択肢も出てきます。大企業に勤めるよりもずっと稼げますし、やりがいも大きいですよ。

独立心があっても無くても、政府が副業を推進している時代で、すでに副業でキャリアアップを果たしている副業リーマンが増えてきているので、副業にチャレンジしつつ市場価値を高めていくのが賢明かなと思います。

 

大企業も悪くはないけど、思考停止はキケンです

最後にもう一度要点をまとめます。

  • 大企業に入っても下流業務ではスキルが伸びず、微妙な人材になる
  • 重要なのは企業規模じゃなく「自分の市場価値」
  • 「会社に評価される人材」ではなく「社会に評価される人材」を目指すべき
  • 個人的には「自営系副業」がおすすめ。圧倒的に総合力が身に付きます
  • 「社内で頑張る」じゃなく「副業と掛け合わせて市場価値を高める」が理想的

こんな感じです。

僕の主観もかなり入ってはいますが、ようするに「会社に頼りっきりではキケンですよ」という話でした。

 

「大企業への就職や転職を検討する目的はなんだっけ?」と立ち返ると、「収入を増やしたい」「キャリアアップを目指したい」といったものだったと思います。

その手段が今は「大企業に就職・転職すること」ではなくなってきていることを念頭に置きつつ、当初の目的を果たして欲しいなと思います。

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