キャリア・職業

【元人事】欠勤で給料引かれるのは痛い|使える休暇を知っておこう

・仕方ない理由で仕事休んだけど、給料削られるのは痛いなぁ。

・有給休暇は知ってるけど、他の休み方もあるの?

・上司にはちょっと聞きづらいなぁ。

 

本記事ではこういった疑問に答えます。

この記事の内容

・法律で認められている権利としての休暇【4つ】
・勤めている会社の休暇を確認する方法【上司じゃなくてOK】
・2019年から会社には「有給を使わせる義務」があります

 

記事の信憑性

これを書いている僕は、合計4社で人事部長を7年経験(現在はセミリタイアしています)。
あまりメジャーな職業じゃないけど、会社の就業規則を作ったり、それを法律に適応させたり、休暇に関する問い合わせの対応なんかもやってました。

 

欠勤で給料引かれるのは痛い|使える休暇を知っておこう

ぶっちゃけ会社は積極的に社員を休ませたいとは思っていないので、いちいち「あなたはこんな休暇を使用できる権利がありますよー」なんて説明はしません。

 

働いてもらうことに対してお金を払ってるので、いくら法律でも「働いてないのにお金を払う」ということを気持ちよく思っている経営者は多分いませんから。
とはいえ、労働基準法は全面的に労働者を守る法律なので、上司や社長がなんと言おうが休める権利というのが定められています。

 

【注意】自分から申告しないと使えない

ただし、基本的にはどれも「自分から請求すれば使えるよ」というルールになっているのが普通なので「知らないと請求できないのでシンプルに損をする」というものです。
なので、使える権利くらいは理解してうまく自分で使いましょう、という話です。

 

なお、調べたことがある人はわかると思いますが、法律なので原文は言い回しが独特で、なかなか最後まで読む気になれません。なので、僕の方で勝手に翻訳していますが、悪用防止のために細かなルールがいくつも設定されています。

 

① 有給休暇:休んでも給料がもらえる休暇

労働基準法第39条で定められている「給料がもらえる休暇」です。

 

従業員からすると「休んでいる」という感覚ですが、法律的には「出勤した扱いにするよ」というものなので、給料がもらえるというわけです。

 

簡易版:有給休暇の条件とルール

【使用できる条件】
・同じ会社に6ヶ月以上勤務していること
・その期間中の全出勤日のうち、80%以上出勤していること

【ルール】
・雇用形態は問わない(パート・バイトもOK)
・休む理由を詳しく言わなくてもOK
・休む理由の証拠も不要
・昇進、昇格、昇給、賞与の査定に悪影響を与えない

法律で定められています。本来は事前申請が必要ですが、ありがたいことに事後申請でも認めてくれる会社は多いようです。

 

有給休暇についてもっと詳しく知りたい方は「バイト、正社員関係なし!誰でもわかる簡単な有給休暇7つのルール」という記事をご覧ください。

 

ちなみに2019年4月、なんと70年ぶりに労働基準法が改定されたのを知ってますか?
その中で「会社は従業員に有給休暇を消化させることが義務化された」という朗報も含まれています。

 

もしまだ知らないのであれば、「70年ぶりの大改革!全社畜が泣いた【働き方改革関連法案】とは?」という記事もあわせてご覧ください。

 

② 生理休暇:女性のための休暇

労働基準法第68条で定められている、女性のための休暇です。
生理休暇とは、女性従業員が「生理痛などで普段どおり働くのがしんどい」という理由で休める制度。

 

簡易版:生理休暇の条件とルール

【使用できる条件】
・あくまで症状が辛すぎる場合、その期間中のみ

【ルール】
・雇用形態は問わない(パート・バイトもOK)
・休む上で診断書などの証拠は不要
・症状は人それぞれなので、会社は休暇日数の上限を設定できない
・昇進、昇格、昇給、賞与の査定に影響しない
・有給か無給かは会社によって違う

 

注意:使いすぎると有給休暇に影響する

有給休暇が与えられる条件に「全出勤日の80%出勤していること」というのがありますね。
この「出勤日数」を計算するとき、生理休暇は「欠勤」としてカウントすることになっているので、使いすぎると与えられる有給日数が減る、無くなるということが起こりえます。

 

③ 子の看護休暇:小学生未満の子を持つ親のための休暇

「育児介護休業法」で定められている、小学生未満の子の看病のための休暇です。

 

簡易版:子の看護休暇の条件とルール

【使用できる条件】
・子どもが6歳になる年度の3月31日まで
・勤続6ヶ月以上であること(※必須ではないけど「例外」で追記)

【ルール】
・会社は看護休暇の請求を拒否できない
・半日単位から使うことができる
・上限は子ども1人は年5日まで、2人以上は10日まで
・休暇する上で、ケガや病気の種類や程度の制限はない(風邪でもOK)
・医師の診断書などの提出義務はない(薬局で買った薬の領収書でもOK)
・昇進、昇格、昇給、賞与の査定に影響しない(ちなみに公務員は有給)
・有給か無給かは会社によって違う

【例外】
会社と従業員が合意すれば、以下の人を除外することが可能です。
・勤続6ヶ月未満の人 ・労働日数がおおむね週2日以下の人

 

注意:使いすぎると有給休暇に影響する場合も

繰り返しになりますが、有給休暇が与えられる条件に「全出勤日の80%出勤していること」というのがありますね。
生理休暇と違って、この「出勤日数」を計算するとき、子の看護休暇を「出勤」「欠勤」どちらにカウントするかは会社が決められることになっているので、後者の場合に使いすぎると与えられる有給日数が減る、無くなるということが起こりえます。

 

④ 介護休暇:要介護状態の家族がいる人のための休暇

こちらも「育児介護休業法」という法律で定められている休暇で、要介護状態の家族の介護、介護サービスを受けるために必要な手続きの代行をするためであれば使用できます。

 

簡易版:介護休暇の条件とルール

【使用できる条件】
・自分が6ヶ月以上その会社に勤めていること(日雇いは除く)
・要介護状態(※)の家族がいること

【ルール】
・会社は介護休暇の請求を拒否できない
・半日単位から使うことができる
・上限は要介護状態の家族1人は年5日まで、2人以上は10日まで
・昇進、昇格、昇給、賞与の査定に影響しない
・有給か無給かは会社によって違う
・食事や排泄などの直接的介護、病院への送迎、買い物、事務手続きの代行などがOK

【例外】
会社と従業員が合意すれば、以下の人を除外することが可能です。
・勤続1年未満の人 ・労働日数がおおむね週2日以下の人
・申請後3ヶ月以内に退職(契約満了)が決まっている人

※「要介護状態」とは
身体上・精神上の障害や疾病により2週間以上、常時介護が必要な状態。正式な要介護認定の有無は問いません。)
会社から要介護状態であることの証明を求められた場合は、各市町村の「介護福祉課」に問い合わせればOKです。

 

注意:使いすぎると有給休暇に影響する場合も

基本的には子の看護休暇と同じ扱いです。
念のためもう一度書いておくと、「出勤日数」を計算するとき、介護休暇を「出勤」「欠勤」どちらにカウントするかは会社が決められることになっているので、後者の場合に使いすぎると与えられる有給日数が減る、無くなるということが起こりえます。

 

⑤ 特別休暇:福利厚生なので会社によって違います

ここまでは法律で定められている休暇の解説でした。

この他に、「法律では定められていないけど、会社独自で認めている休暇」がある場合もあります。
内容が同じでも会社によって名前が違ったりするので詳しい説明は省きますが、一応いくつか例を挙げておきます。

 

一般的な特別休暇

・リフレッシュ休暇
・夏季休暇:ようするに夏休み
・病気休暇
・資格取得休暇
・転勤休暇:転勤準備のため
・ボランティア休暇
・慶弔休暇:葬儀参列など

 

もしかしたらあなたが知らないだけで、取り損ねてる休暇があるかもしれません。
普通にもったいないので、特別休暇も把握しておきましょう。

 

勤めている会社の休暇を確認する方法 → 上司じゃなくてもOKです

 

「じゃあそれってどこで確認したらいいの?上司には聞きづらいんだよなぁ…」という方に朗報で、簡単に確認できる方法が大きく4つあります。

・就業規則を読んでみる
・雇用契約書を読んでみる
・労使協定を読んでみる
・人事部、総務部などに問い合わせる

 

これだけです。目の届く範囲にどれかは必ずあると思います。
というか、上司も法律や就業規則の専門家じゃないので、ぶっちゃけ全部把握している人の方が少ないと思いますよ。

 

休暇の請求を拒否られたときの対処法

繰り返しになりますが、④までの休暇は「こういう時は必ず休ませてね」という法律なので、条件を満たしているのに会社側が拒否するのはパワハラどころか普通に違法です。

 

とはいえ、無知とは恐ろしいもので「知らない」という理由で平気で違法行為を言ったりやったりするケースが絶えないのが実態です。中小零細企業だと国の監視の目も届きにくいですしねぇ…。
悲しきかな無知な上司。

 

ぶっちゃけそのレベルの相手とやり合うのは面倒でしかありませんが、対処法は4段階です。

 

休暇申請が拒否られたときの対処法

1.有給休暇の場合は「時季変更権」が理由なのか確認
2.それ以外の場合は「法律で定められていること」を理解させる
3.それでもダメなら労働基準監督署に相談する
4.弁護士に相談する

 

以上ですが、ぶっちゃけ「法的に認められた当然の権利を行使する」という当たり前すぎることに対して、ここまでの労力を使うのは、冷静に考えればかなり労力のムダ使いな気がします。

 

権利なのに休めない会社は普通にオワコンです

当たり前すぎる話ですが効力のトップは「法律」でして、就業規則でも上司でも、ましてや社長でもありません。
にも関わらず、会社という小さな箱の中で権威を振りかざして休ませないような会社は、控えめに言ってオワコンです。

 

「(1か所で)働く時間減らそうぜ」というのが世の中全体のトレンドなのに、関係なく我道を行くなんて、もはや鎖国してる孤島みたいなものだと思います。フジヤマ。ハラキリ。

 

「法律に違反してる」というだけでもうお腹いっぱいですが、「法律に合わせられない=世の中の流れに順応できない=長期的に衰退する会社」だと考えて、僕なら「思うように休めない」というだけで即座に転職を検討します。
マジで相手するだけ時間の無駄だし、そこまでするほどの見返りもないはず。

 

実際に僕の周りで似たような理由で転職した人が数名いますが、「あの時の悩みは何だったんだ、今思えばそもそも仕事と関係ない悩みとか生産性なさすぎ」と言っていました。

 

視野を広げるという意味では、数分あれば「ミイダス」で自分の給料が妥当かどうか調べられますし、転職エージェントに相談してみるのも全然アリです。自分から行動しなきゃ何も変わりませんしね。

→ 転職成功のロードマップ|転職活動の全知識

→「4回の転職でわかった転職サイトと転職エージェントの最も効率的な使い方」

 

 

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