仕事・転職

第二新卒で転職はやばい?むしろ有利です【定義なども合わせて解説】

  • 新卒で入った会社がなんかヤバそうだけど、転職してもいいものか…
  • 第二新卒って転職厳しいって聞くけど本当?
  • 早期転職ってこの先不利にならない?

こんな疑問に答えます。

本記事の内容

  • 【事実】ヤバい会社は早めに辞めた方が後々のため
  • 第二新卒の転職は不利どころか有利です(※例外有り)
  • 第二新卒が転職で失敗しない方法|コツを解説します

 

筆者の経歴

この記事の信憑性を判断してもらう意味で、僕の経歴の一部を書いておきます。

  • サラリーマン歴8年、5回転職(今は独立して自営業)
  • 入社1年未満の転職でも年収アップ
  • 内1社は就職情報会社「マイナビ」勤務
  • 3社で8年間、人事部で3,000人くらいの方々と面接しました

こういった経験から、第二新卒の市場価値や転職環境について解説します。

 

第二新卒で転職はヤバい?むしろ有利です

結論、有利になる場合もあります。

簡単解説:第二新卒とは

「新卒入社から3年くらいまでの転職者」を指すのが一般的ですが、実は定義は曖昧です。

「第二新卒」と「既卒」の違い

求人サイトとかを見ていると「既卒」という単語も目に入ると思います。違いは以下の通り。

  • 第二新卒:一度でも就職したことがある人
  • 既卒:卒業後に就職したことがない人

僕が面接官の頃は、既卒よりも第二新卒の方が採用したかったです。

第二新卒が転職に有利なケースとは

採用する企業にとって、第二新卒には2つのメリットがあります。

  • 最低限のビジネススキルが身に付いていて、教育のコストと手間が省ける
  • 柔軟性があって風土に馴染みやすい

上記の通り。もう少し掘り下げますね。

新卒は企業にとっての投資期間が長い

教育期間に払う給料は、会社にとっては赤字です。

当たり前ですが、入社したてでいきなり給料に見合った仕事ができる人はいませんよね。さらに、新人教育に時間をかけている先輩の給料も同じ。

第二新卒を採用するということは、この赤字期間を短くできるというメリットがあります。

なぜなら、最初に入った会社が新人研修などをして、最低限の教育を済ませてくれている場合が多いからですね。

 

第二新卒は風土に馴染みやすい

中途で30歳以上を採用する場合、「前職の常識」が邪魔をしてなかなか風土に馴染めず、早期退職してしまう人が結構多いんですよ。

第二新卒はそういった変なクセが付いていないので、定着しやすいというわけです。

第二新卒のデメリット

結論、大企業や有名企業には転職しづらい傾向があります。

第二新卒を募集する企業の背景には、「自社での早期退職者の埋め合わせ」や、「新卒採用で計画通りの人数が採用できなかった」といった理由があります。

大企業や有名企業で後者は起こりにくいので、欠員が出ない限りそもそも二次新卒の募集枠が無い、ということもよくあります。

例外:こういう第二新卒はちょっとやばい

在職期間が超短期(半年未満)の場合は不利になる可能性があります。ここまで短いとさすがに忍耐力や判断力を疑われる場合が多いです。

とはいえ、「パワハラで身の危険を感じた」など誰から見ても転職が妥当だと思える理由がある場合はまったく不利になりません。

 

ヤバい会社は早めに辞めるべき3つの理由

入社半年を超えているなら、本当にヤバいと思う会社は迷わず辞めるべき。

就職は「ガチャ要素」強め

「運悪く変な会社を引いちゃった」ということは普通によくあります。

なぜなら、就活中の情報だけでは実情の10%もわからないから。

「就職ガチャ」「新卒ガチャ」という言葉まであるくらい、運要素強めというのが実情です。厄介ですが、企業の求人活動の性質上これは仕方ないことかなと。

「居ても時間の無駄」という会社も実際多い

「まずは3年」とよく言われますが、ただ3年居ても無意味です。

たとえば「面倒見の悪い上司のもとで、意欲も能力も低い同僚に囲まれてダラダラ過ごす」みたいな状態では何年居てもあまり意味はありませんよね。

転職で有利になるのは年数ではなく、その中身です。

最近では「就労人口の70%以上が転職を経験している」という統計が出ていて、転職では年齢に見合ったスキルが求められますので。

自分のスキルや市場価値が上がらない環境「まずは3年」と腰を据えても、その後の転職は有利になりません。

 

 

第二新卒で転職しても不利にならない3つのケース

以下のような理由の場合、ほぼ不利にならないので転職しちゃってOKです。

  1. 外的要因で入社した目的が果たせなくなった
  2. 会社に致命的な問題があった
  3. あなたの市場価値が上がらない

ケース①:外的要因で入社した目的が果たせなくなった

「事務職に応募したのに、入社したら営業職に配属された」みたいなケースです。会社にもいろんな事情があるので、こういったことも実際に起こります。

とはいえ、これだけでは転職理由としてはちょっと弱いです。

その会社に就職した本来の目的が果たせない

上記のようなケースで「まずは○○という職種で経験を積み、キャリアを形成していきたい」みたいな目的が果たせなくなった、という感じなら転職理由として成立するかなと。

ケース②:会社に致命的な問題があった

  • 入ってみたら倒産しそうなほど会社が傾いていた
  • パワハラが横行していた

たとえばですが、上記のような場合。
選考の段階では察知できない欠陥のようなものなので、転職理由としては納得がいきます。

ケース③:自分の市場価値が高まらない

「誰でもできそうな仕事ばかり」「キャリアパスが用意されていない」みたいなケースです。

「市場価値が上がらない=給料が上がらない=転職もしづらい」という感じで、これこそ「転職に不利」になります。

明らかにお先真っ暗な場合も辞めるべき

「社内の雰囲気が悪く、みんな目が死んでる」「先輩たちの給料が自分とほとんど変わらない」みたいなケースも転職すべき。

 

面接でこれをそのまま転職理由にしてしまうと、「ただ不安になったから逃げたがってる人」みたいになってしまいますが、個人的に転職を検討するには十分すぎる理由です。

将来に希望が持てないようだと、モチベーションを維持することさえ困難です。

 

第二新卒の転職活動が有利な時期

結論、1〜3月と7〜9月です。
入社のタイミングはそれぞれ4月、10月となります。

 

春は1年以内で早期退職した新卒の補充や、定年退職や異動で欠員が出やすい時期です。

僕も転職で4月に入社した経験がありますが、その年度の新卒に新人研修をやる時期でもあるので、一緒に参加してもらうことで足並みも揃えやすいという理由もあります。

夏はボーナスをもらった直後に退職する人や、半期の異動でこれも欠員が出やすい時期です。

時期に関係なく常時募集をしている企業は要注意

理由は簡単で、「人手不足が常態化している可能性が高いから」です。
いつも人手不足というのは、事業を順調に拡大しているときか、人が定着せず年間通して退職者が出ている場合のいずれかです。

前者であれば良いニュースなので求人広告に堂々と理由を書きますが、そういった記載が無い場合はちょっと注意が必要です。

 

企業が第二新卒に求めるもの

よほど専門的な学部を出ていない限り、能力ではほとんど差が付きません。

じゃあ能力以外のどこで判断するかというと、以下の7つです。

  1. 前職の期間よりも中身
  2.  意欲と動機
  3. 継続力
  4. コミュニケーション力
  5. 問題解決能力
  6. 社風・配属部署との相性

順に補足します。

第二新卒に求められるもの①:前職の期間より中身

第二新卒は「在職期間が短いこと」ばかり気にしがちですが、何度も言うように正当な理由があるとわかればこの点はすぐクリアになります。

それよりも重要なのは、短い期間ではあったかもしれないけど、その期間中どんな姿勢で取り組んできたかという中身の方です。

逆に在職期間が3年だったとしても、ただ言われたことをこなしてきたような薄い中身では評価はされません。

第二新卒に求められるもの②:意欲と動機

入社意欲、仕事への意欲、自分の展望に対する意欲など、前向きな意欲です。

ただやる気があるだけではダメですが、他は良いのに意欲が伝わってこないというのも微妙な印象を受けます。

第二新卒に求められるもの③:継続力

ひとつのことを根気強く突き詰めてきたかどうか、ということです。

第二新卒は社歴が短いことが多いので、少しさかのぼって就職前のバイトや部活動への取り組み方を参考にする場合もあります。

第二新卒に求められるもの④:コミュニケーション力

耳タコでかもですが、具体的には以下のような点です。

  • 初対面の人とも物怖じせず会話ができる
  • 考えていることを簡潔にわかりやすく伝えられる
  • 質問の意図を汲み取った受け答えができる

こんなことができていると「コミュニケーション能力がある」、特に秀でていれば「コミュニケーション能力が高い」と表現します。

第二新卒に求められるもの⑤:問題解決能力

これもよく聞く言葉だと思いますが、「困難な状況に直面したときに諦めずに向き合ったか、どう解決してきたか」ということです。

過去の経験から判断するのはなかなか難しいですが、仕事とは次々出てくる課題をどう解決していくかという局面が多いので、少しでもこの情報がほしいのです。

第二新卒に求められるもの⑥: 社風・配属予定部署との相性

これは相性の問題なので、練習や面接の場でどうにかできる部分ではないし、フィーリングによるところが大きいですが、重視するポイントです。

また、社風と配属部署の風土は微妙に違ったりもするので、チームで仕事を進めていくような部署の場合は特にその部署のスタッフや上司との性格的な相性も考慮します。

 

第二新卒でなかなか内定が出ない人の共通点

大勢の人を面接していると、共通点があることに気が付きます。

基本的に他責

自分が転職することになったのは「人間関係が悪かった」「会社がおかしかった」「仕事内容にやりがいを感じられなかった」と結論づけているパターンです。

 

その通り事実なのかもしれませんが、聞いている側としては「不都合な状況から逃げるために転職しようとしているだけ」という印象を受けてしまいます。

厳しい環境の中でも腐らずに頑張っていたのか、その状況をどう解釈して仕事に臨んでいたのか、知りたいのはそういう部分だったりします。

暗い・元気がない・ネガティブ

誤解のないように言っておくと、ハイテンションや作った空元気を求めているわけではありません。声が小さくても芯が通っていて熱意がある人はそれが好印象として伝わります。

そういった表面的なことではなくて、考え方や物の捉え方がネガティブだったり、必要以上に謙ったり自分を過小評価していると暗い印象を受けてしまいます。

新卒とほとんど変わらない

  • 受け答えがマニュアル通りの模範解答ばかり
  • アピールポイントが「元気」「学生時代のエピソード」
  • 一度就職しているのに、仕事のエピソードがほとんどない
  • 「数撃ちゃ当たる作戦」で志望動機が曖昧

こんなパターンです。

ついこの間まで新卒だったのは事実ですが、とはいえ一度就職して全く違う景色を見てきたはずで、新卒と大差ないのであれば新卒を採用した方がいい、ということになります。

将来設計と志望動機の一貫性がない

将来の目標と、選考を受けている会社の仕事が繋がっていないというケース。表面上の受け答えを練習してきても、志望動機が本物かどうかはこれですぐにわかってしまいます。

「やりたいことがハッキリ決まっている」という人の方が少ないので難しいテーマだと思いますが、これが全く無い状態では仮にうまく内定が出ても、後々悩むことになってしまいます。

 

求人広告には載らない「会社の評判」をリサーチしよう

求人広告はネガティブな情報は載せないので、良い情報に偏りやすいです。

 

求人広告は文字数制限があったり、応募してもらうのがそもそもの目的なので、基本的にネガティブなことは書きません。当たり前ですね。

求人「広告」とは、そういうものです。

 

気になっている企業、実際に内定がもらえた企業、自分がそこで働く可能性がある会社は、必ず「中の人」の口コミを元に情報の整合性を取りましょう。

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ということで、第二新卒の転職前後に起こることの解説でした。

今の仕事や会社のことで悩んだら、すぐに辞めないまでも求人などの情報収集をしてみてください。

「他に行けそうな会社がある」という保険ができるだけで気持ちにもかなり余裕ができますし、今の仕事を続けながらであれば、すぐに良い会社が見つからなくてもいきなりピンチになることはないのでおすすめです。

 

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