キャリア・職業

【元人事部】面接経験3000人以上、転職の面接の疑問を暴く!

 

マナー、自己紹介、志望動機、キャリアの概要・・・などなど、面接には求職者として知りたいことが山程ありますが、実際どこを見て何を評価しているかはブラックボックス化されていて、求職者サイドとしては知る術がありません。

アンフェアな気がしますが、「個人情報保護」というシールドがあるので聞き出すことができません。

 

その結果、自分の想像の範囲で反省をして次の面接に挑む・・・ということをやりがちですが、実はこれ、負の面接スパイラルに陥ります。

この記事では、新卒・中途・契約社員・アルバイトなど、3000人を超える求職者と面接してきた僕が、面接官として経験したことを元に、面接の本質と攻略法について話します。

 

大前提:面接に正解はない

 

求職活動をする上で「どうすれば面接に合格するか?」というのは永遠の課題で、同時に頭を悩ませる部分だと思います。

出だしから残念なお知らせですが、面接には「これをやっておけば合格する!」という正解は存在しません。

理由は至ってシンプルな2点です。

 

●会社によって採用基準が違うから

●面接官によって好感を持つポイントが違うから

 

言い方を変えれば、正解は相手(面接官)によって異なるし、会社によっても異なるということです。

この全く異なる評価軸に対して、どこでも通用するような万能な一手は存在しないのです。

長年の謎が1つ解けましたね!(爽)

 

合格なのに不採用というケース

 

面接官の態度やコメントから察するに、(これは受かった・・・!)と完全に手応えがあったのに、不採用通知が届いたという経験はありませんか?

この手応えは結構間違っていなくて、その会社の採用基準を満たしていた可能性が高いです。(そうじゃないのに社交辞令で思わせぶりな態度を取るクソ面接官もいますけど)

 

「採用基準を満たしていたのに不採用だった」というのは矛盾した言い方ですが、あなたのスペックと面接内容以外の部分に問題があった、というケースが存在します。

求職者から見える範囲は自分の面接の場だけですが、会社側からするとあなた以外にもたくさんの応募者がいて、配属予定部署の状況やそこの管理者の希望なんかも考慮されます。

 

「面接以外の要素がある」これは結構盲点です。

実例を挙げると、

 

●人物としては申し分無いけど、配属予定部署の上司とは合わなそう

●先に選考を終えた人の中に、同じくらい良い人がいた

●後から面接に来た人がもっと条件に合致していた

 

こういったことが実際にあって、断腸の思いで不採用としたケースも多々ありました。

だったらうちの部署にくれよ!って感じですが、そこはシビアな経費の世界。

不採用理由を開示する会社はほとんど無いので、結局何が原因で不採用になったのかを知る術はありませんが、これはもうしょうがないです。

切り替えて次に行きましょう!

 

複数社の選考を受ける上で絶対にやってはいけないこと

 

それは「反省」です。

 

落ちた選考について「何がダメで落ちたのか?」と反省して、次の面接に活かしたとしましょう。

これを何度も繰り返していくとどうなるかわかりますか?

減点方式でその人の個性がどんどん失われて、何社受けても内定が出ない人材の出来上がりです。南無。

特に新卒採用においては顕著で、後半戦になればなるほどこういう人材が増えていって、最終的に見分けがつかなくなるほどです。

 

面接官としてこういう方の面接をすると、当たり障りのないことしか言わないので「結局この人がどんな人なのか全く見えてこない」という感想を持ちます。

変な言い方かもしれませんが、「よくわからないから不採用」「もっと自分を出して欲しかったな」という勿体無い結果になってしまいます。相手には言えませんけど。

 

先にお話してきた通り「会社と面接官によってプラスになるポイントが異なる」という事情があるので、なぜ不採用になったのかなんて気にしなくていいです。

面接においては「失敗から反省する」というアプローチは逆効果です。

 

たとえば好きな異性に告白してフラれたとしましょう。

「そうか・・・きっとあの子はバラの花が嫌いだったんだ・・・!」という反省を活かして次の人にはポインセチアを添えて告白をする。

 

・・・これ、意味わからないじゃないですか?

次の人はバラの花大好きかもしれないじゃないですし。

 

「あの人はショートヘアが好きだからバッサリ髪を切ろう!」という女子も同様。

次に好きになる人がロング好きだったら、何ヶ月もかけて伸ばしてからじゃないと告白できなくなっちゃいますからね。

 

・・・この例え、必要だったかな。

「面接」と「反省」の関係性は、「告白」と「反省」の場面とよく似ているよね、ということが言いたかったんだけなんです。

 

変えない勇気が道を開く

 

ということで、複数の会社の選考を受ける時の重要なポイントは「変えないこと」です。

「今のあなた、いいね!」と評価してくれる会社を探すのが転職活動であって、相手がいいね!と思いそうな人を「演じる」場ではないのです。

 

よく覚えておいて下さい。

不採用が続いたからって、別にあなたの存在を否定したわけじゃありません。

あなたが知らないところで、どうにもならない事情があったのであって、あなた自身に問題があるわけじゃないんですよ。何十社落ちたとしてもね。

あなたらしく、あなたのままでいいのです。

これも一つの攻略法なんですよ。

 

さて、冒頭で「面接に正解はない」という話をしましたが、正解かどうかの他に気を付けることで合格率を上げることは可能です。

あくまで僕の主観によるところが大きいのですが、汎用性が高く色々な会社で評価されやすい傾向にある点を「攻略法」として紹介しておきます。

 

攻略法①:大事なことはシンプルな2択

 

とても初歩的なことですが、

「不潔よりは、清潔な方がいい」

「暗いよりは、明るい方がいい」

「落ち着きがないよりは、落ち着いていた方がいい」

「話が長いよりは、短くまとまっていた方がいい」

 

これはあなたもそう思いませんか?

「なんか臭いし、髪ボサボサだし、暗くてボソボソ、しかも長々喋る割に、中身がない」

極端かもしれませんが、こんな人は面接じゃなくてもちょっと遠慮したいじゃないですか。

「好感」という意味で相手に与える印象は、意外とシンプルな2択で成り立っていたりします。

 

ただし、普段物静かなのに無理してハイテンションになる必要はないですよ。

「暗い」のと「寡黙であること」は似ているようで全く違うのです。

それも含めて、背伸びし過ぎず、「いい人材」を演じ過ぎず、あなたらしく振る舞うのが一番です。

 

攻略法②:ユニークであるか

 

もう一つ初歩的なポイント。

よくある面接のテンプレをなぞる人が後を絶ちませんが、あれはやめておいた方がいいです。

ありきたりな表現や言い回しには、どこの面接官もお腹いっぱい聞き飽きていて、ほとんど聞き流しています。

どんな内容がありきたりかというと、ここで突然ですが「面接で聞き飽きたフレーズ」堂々の第一位。

 

「御社の経営理念に共感して」

 

・・・いや、どのレベルで共感してんねん。

 

こう言われるとつい、「どの点にどのように共感くださってるんですか?」と聞きたくなるので、中途半端な意識でコアな部分に触れると痛い目に遭います。

また、必要以上に丁寧な言い回しに気を付けるあまり、当たり前のことをくどくど話してしまったり、自分の考えが全く含まれていなかったりと、無駄なやり取りが増えてしまうと「中身がない」「余計な情報が多い」と感じてマイナス印象です。

面接においては「その他大勢と変わらない」というのは充分なマイナス要素です。

社交辞令はほどほどに、あなたの言葉で、あなたの考えを堂々と話しましょう。

 

攻略法③:結局、何ができるのか?

 

求職者がアピールしたいことと、面接官が知りたいことの中で、最も認識がズレがちなのがこの点です。

たとえば営業職の面接をしていると、

 

「私は常に、売上目標に対して120%以上の実績を維持してきて、2期連続で年間MVPを獲得しました!」

 

というアピールをする人によく出会います。

恐らくこれは「圧倒的な結果を出してきていて、会社からも認められている私は、誰よりも営業デキますよ!」ということをアピールしたいんだと思いますが、面接官として聞きたいのはそこじゃなくて、「で、結局どんなことができるの?」という部分です。

 

売上目標対比120%は凄いことですし、MVPだってきっと大勢の中のほんの一握りであろうことは想像に難くありませんが、あくまでそれは「その会社内の物差しにおける評価」に過ぎません。

なので、どんなに実績をアピールされても「マジか!この人採用しとけば売上上がる可能性高いじゃん!よし採用!」とはなりません。

 

伝えるべきは「相対評価による凄さ」ではなくて、「どんな環境下でどうやって」120%にしたのか?

どんな市場で、どういう商品を、どういった手法で顧客を獲得して、その後のフォローはどうしているのか?という部分です。

この背景を聞いて初めて、社内評価ではないその人の市場価値を測ることができます。

面接では社内評価や関わったプロジェクトの大きさではなく、「目標に対してどのようなアクションをしたのか」ということを伝えるのが鉄則です。

逆に社内評価やプロジェクトの大きさを語りたがる人は、自分に自信がないか、精一杯背伸びしていて詳しく語れるものを持っていない「虎の威を借る狐」のどちらかであることが多いです。

 

さらにもう一歩踏み込んで、自分個人に与えられた目標だけでなく、「会社としてはどこを目指していて、自分はそこにどう寄与しているのか」という視点まで含めて話せる人は、もう一段高い評価に繋がります。

眼の前の仕事に一生懸命で成果を挙げる人というのはそれなりにいますが、会社としての大きなミッションを把握していないと、時に会社方針とズレた行動をとってしまう人というのが一定数います。

なので、会社の上流部分を理解した上で、自分のアクションに落とし込んで成果を挙げている人というのは非常に希少で、故に評価も高くなります。

会社というのは個人戦ではなくチーム戦なので、この視点を持って行動できる人というのは、どこの会社でも評価されますし、同時に管理職には欠かせない素養です。

 

攻略法④:再現性があるか

 

その人が「何ができる人なのか」がわかったら、次に見るポイントは、「再現性があるか」という点です。

言い換えれば「うちの会社でも前職と同等以上の活躍が見込めるか」ということ。

扱う商品やサービス、同僚、顧客など、環境が変わっても柔軟に適応して成果を出せるのかという部分で、この「再現性」を重要視します。

というのも、前職ではエースプレイヤーだった人材が、入社後の環境に全く適応できず、うだつが上がらないまま退職してしまうシーンを何度も見てきたからです。

 

前職の実績がどんなに素晴らしいものであっても、それは「製品やサービスが売れやすいものだった」とか、「優れた同僚からの充実したサポートがあった」とか、「会社が取り入れているツールが優れていた」などの外部要因に助けられていた可能性があるのです。

転職することでこの外部要因が全て変わるので、本人に備わっている素の力や経験値を測らなければ、この再現性が担保できません。

 

この点を見る上で、「もし入社したらこれまでの経験、キャリアをどのような形で活かせるか」という点をより詳細に具体的に語れる人は、この「再現性」が高い傾向にありました。

そして、成功体験だけを語って失敗談を隠す傾向にありますが、「その失敗から何を学んで、どう活かしているか」という点についても積極的に語るといいです。

トータルで考えると、失敗した原因にはそこまでマイナスポイントは無くて、「失敗という事象をどう捉えて、どう起き上がったか」という部分から、その人の価値観や成長性を見て取ることができます。

 

攻略法⑤:事前に面接の内容を知り対策を立てる

 

あまり知られていませんが、実はこれから受ける会社の面接で、「面接官はどんなポストの人が出てきて、どんなことを聞かれるのか?」ということを事前に知ることができる場合があります。

それは転職エージェントを利用した時です。

転職エージェントは求職者に求人を紹介するだけではなく、企業の採用担当からも「どんなスペックの人材を求めているのか」をヒアリングしています。

それに加えて、送り出した求職者が面接を終えた後に、フィードバックとして「面接官が誰で、どんな質問をされたのか」という生の声を収集して、合否の結果と併せてデータベース化しているエージェントがあります。

このスキームがあるエージェントは、過去に求職者を送り出したことがある企業であれば、事前に面接の内容を知らせてくれた上で、通過した人たちの傾向を踏まえて「どのように面接に挑めば通過しやすいか」という具体的な対策までサポートしてくれます。

 

この記事では面接にフォーカスしているので、エージェントがどのように役立つのか、無数にあるエージェントの中で実力が伴っているエージェントはどこか、などの話題は下記の記事を参照してみて下さい。

 

 

最後に

 

冒頭でお話した通り、「面接に合格するための明確な正解」はありません。

でも、「市場価値が高い人材とはどのような人か」「評価に値する傾向」という点ではどこの会社でも共通する点があります。

ここでは僕の主観を交えて話しましたが、この記事に書いてあることが一通りクリアできるようになっておくと、今後の自分のキャリアにおいて役立つ武器になると思うので参考にしてみてください。

 

 

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